MINOLTA α 7000 (α System)  とのかかわり
「Automatic Assembly System for AF Sensor Module 」
  「ミノルタα7000」 「αカメラ」



 ミノルタα7000は1985年(昭和60年)に発売した世界初のボディ集中制御方式の一眼レフカメラで、オートフォーカス(AF)センサーモジュールを下部に配置し、反射ミラーを透過し、サブミラーで反射された 被写体光をセンサーモジュール内の絞りマスク、セパレータレンズで分離し、CCDラインセンサーの2つの領域に再結像します。その結像点のピッチ距離によりピントのズレ量とズレ方向をCPUで判断し、 ボディ側からのモータ操作でレンズ側のフォーカスレンズを合焦位置に移動させるものです。
 従来のカメラはレンズ側にAFセンサー部を有していたため、交換レンズすべてにその機能を揃える必要がありました。この方式に他社も追従し、本格的なAF一眼レフの新時代を築きました。
  
↑ミノルタα7000(正面から見た)

↑ミノルタα7000構成・機構系統図
(青:ファインダ系・測距系、赤:露出系)

↑ミノルタα7000のカタログ表紙


↑ミノルタα7000の紹介
 AFセンサーモジュールはレンズホルダユニットとCCDラインセンサで構成されています。レンズホルダユニットは数個の高精度光学部品を組立、固定したもので、 CCDラインセンサはAFフレキシブル基板にハンダ付けされています。両者の光学的相互位置をAFセンサーモジュール自動組立装置でサブミクロンオーダーで調整、固定します。
  
↑AFセンサモジュール配置図

  ↑レンホルダユニット(正面)

↑レンホルダユニット(底面)
 

↑AFセンサモジュール構成図

↑CCDラインセンサ調整方向

↑フレキ上のAFセンサモジュール
α7000  このカメラに搭載したAFセンサーモジュールはミノルタで開発、製造したもので、その量産を行う「AFセンサーモジュール自動組立(調整・検査・固定)装置」の 開発を1982年(昭和57年)頃から担当し、試作評価を重ねてAFセンサーモジュールの生産開始までに完成しました。 このAFセンサーモジュールの自動組立装置はレンズホルダユニットとフレキシブル基板に搭載したCCDの取付及び相互位置の粗調整以外は全自動fです。
 この装置の開発により「ミノルタα7000(αシステム)」の量産化が達成できたと思っています。

↑AFセンサーモジュール自動組立装置
↑ αシステム の技術 (MINOLTA TECHNO REPORT)

↑AFセンサーモジュール調整系模式図
↑AFセンサーモジュール自動組立装置(正面)
 1985年(昭和60年)に35-70mmズームレンズ付きのα7000を購入し、モニター撮影しました。αシステムでレンズマウントが変わったため従来のSRレンズが使用できなくなったため、 後日70-200mm望遠ズームレンズや50mmマクロレンズを購入しました。この「ミノルタα7000」を使用し始めたのは今から30年近く前の事ですが、 オートフォーカスの威力は素晴らしく感動した事を覚えています。

↑購入したミノルタα7000(前上面)

↑購入したミノルタα7000(上面)

AFセンサーモジュール自動組立装置 (1985年)
:NINOLTATECHNO REPORTより










 2005年(平成17年)に「コニカミノルタα7デジタル」を買うまで、このミノルタα7000を愛用しました。アルバムのプリント画像をデジタルカメラ(KONIKA MINOLTAα7digital)で 接写したものを以下に載せます。
   


↑石川県輪島市・紅葉の能登総持寺 1972年:ミノルタα7000



中央に人形を搭載した三輪の台車 (傘屋根)の西新町の台車の巡行: ミノルタα7000

「ミノルタα-7000」 未来技術遺産に登録 (2020年)


2020年9月9日 北国新聞 (byAさん)

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