2022年11月10日
おきなわ石の会のブログより
定例会港川遺跡観察
天気予報を裏切るような曇天でしたが、会員の執念がみごとに雨雲をストップした観察会でした。八重瀬町の努力でみごとに整備
された港川遺跡。かつてアワ石採石で沖縄の重要な産業の地であった、この場所は「世界の宝だ」と言ってもおかしく
ない大変貴重な人骨の化石が発見された場所である。4体ものほぼ全身が揃った化石は、これからの研究の進展具合によっては、この人たちの渡来のルーツをはじめ日本人との関わり、引いては人類の進化の解明に光を投げかけるものである。
今回は、その人骨が発見された石の割れ目を前にしての観察講話の形式で行われた。参加会員には、港川人骨について、話を聞きながら、どんな些細なことでもいいので質問をしていただき、「港川人」のことについて尋ねられたら、即応えられるようにしてほしいというのが目的でした。説明には「八重瀬町ガイドの会」の副会長も参加していただき、よく調べられた知識を踏まえ、採石の歴史からはじまり、沖縄の他の地域から発見された人骨化石との比較まで詳細に話していただくなど所期の目的を充分達成できる内容でした。参加者は久々に70名を超えたが、特に参加児童12名に今後を大いに期待したいと思っています。(事務局)