吾輩のこと(自己紹介)

吾輩は雄のねこである。
名前はラムである。 生まれは石川県金沢市の郊外であるが、わけあって今は、愛知県の豊川市に住んでいる。
あの有名な豊川稲荷がある所で、正月は参賀の人が多く、賑やかだ。 生まれは1995年の夏なので、満7歳で、人間でいえば30ー40歳の働きざかりである。
 吾輩は、あの事件後、すっかり変わってしまった。 子供の頃は活発で恐いもの知らずであったが、今は臆病ものである。忘れもしない1997年の11月の文化の日の夜、外で遊んでいて、 自動車に跳ねられたときからだ。 吾輩はその日から下半身不随となり、自由に歩けない身となった。今はその後の飼い主の介護と吾輩の リハビリのお陰で足を引きずって歩るけるようになった。 腕だけで、ソファにかけ登ったり、カー テンの上までよじ登ることもできる。朝、飼い主がわが輩が寝ている居間に入ってきた時に、 「ニャー、ニャー」と声をかけると、時々飼い主が吾輩を抱きあげて、ガラス腰に前の公園を見せてくれる。 散歩のおじさんにつれられた犬や空を飛んでいる鳥には親近感がわく。車が通るたびにあの事件を思い出して、体をよじって降りてしまう。
   飼い主はわが輩の両足に靴下をはかせている。吾輩はイヤで仕方がなく、口で噛んですぐはがしてしまうが、飼い主はすぐはかせる。靴下が無い と足を歯でかんでしまうかららしい。飼い主は今は軍手をはかせている、いわゆる軍手という日用大工で売っている安物だ。使い捨てができるし、 ひもで固定し易いかららしい。
吾輩はカーテンの下かソファーの上で1日のほとんどは寝ている。 食べるものはいつもはかつお味のペットフードだが、 時々飼い主は大好物のカニカマやカマボコをくれる。排尿は飼い主の介護に頼っている。朝晩2回わが輩を横にして、 腹部を押さえてオシッコ を出してくれる。 少し痛いが我慢するしかない。野良ねこは自由で時々うらやましく思うが、吾輩は飼い主の世話なしででは生きていけないのである。
      吾輩は靴下ならぬ、手袋をはいたねこである。

(2001年1月1日 本HP公開の日 記)

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